《一級建築士試験》方向性を決めることが重要!【資格学校を利用した学習の進め方】(前編)

一級建築士 学科試験

建築技術研究所 です。

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試験のポイントや考え方について自身の受験経験を基に記事を作成しています。
試験に向けての学習の補助として活用していただけると嬉しいです。

今回の記事は、資格学校を利用した学習の進め方についてです。

一級建築士試験を受験し、合格する方の多くが資格学校を利用しています。
しかしながら、一方では、合格者数以上に資格学校を利用しても合格できない方がいるのが実状です。

それでは、資格学校利用者の中で、合格者と不合格者にはどのような違いがあるのか。
私個人の経験も踏まえて考察します。

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資格学校を利用 ≠ 合格

私の経験上、学科不合格で受験を諦めた方の多くが口をそろえて「資格学校に通えば合格できるものだと思っていた」と言います。

民間資格や独学でも合格できるような資格の受験において、資格学校のような講座を利用すれば、そうでない場合よりも合格する確率が高いのは確かです。

しかしながら、記事冒頭の通り、建築士試験は資格学校の利用が当たり前になっており、その中での競争となるため、資格学校の利用するだけでは、大多数の方にとってスタート地点に立つだけに過ぎません。(独学でも合格できる優秀な方は例外です。独学での合格は、多く見積もっても全体の1%です。)

学科試験対策の受講のポイント

資格学校には、決められた学習の進め方があります。

まず大切なのは、その学習の進め方に従って、予習課題・復習課題・その他、問題の解き直しをしていくことです。

当たり前のように思いますが、学科不合格者の大半が、この程度すらできていません。
学科試験の合格は、これらを当たり前に取り組むことからスタートします。

そのうえで、それぞれにポイントがあります。

予習課題

  • 問題の正解することではなく、何が分からないのかを確認すること

何の準備なしに資格学校の講座を受講しても、ただ聞いているだけになってしまったり、分からないと思っているうちに講座が終わってしまったりします。

そうならないために、講座で扱われるないようを予習して自分は何が分からないのかを明確にしておき、受講しても理解できなかった場合には、その場で質問していけば、消化不良を起こすことなく、講座内容を吸収できます。
(たくさん質問したい方には、ビデオ講義ではなく、講師がライブで講義する資格学校をおすすめします。)

復習課題

  • 理解度を確認すること
  • 忘れかけた知識を定着させること

直前の講座内容の問題を解く場合には、その講座内容がどの程度理解できているかを確認します。問題を解き終わって注目すべきは、正解した問題ではなく、不正解だった問題です。
どの部分が理解できていなかったのかを丁寧に確認していきましょう。
また、インプットの段階では、四肢択一の正誤だけでなく、各選択肢の正誤が判断できるまで、繰り返していきましょう。
※本試験で問題を解く際(アウトプットの段階)では、全ての選択肢の正誤を判断する必要はなく、効率よく正答肢を見つけさえすれば良いです。

また、直前の講座以前の講座内容の問題を解く場合には、受講直後は理解できていたはずなのに忘れてしまった部分があるのかを確認します。
資格学校Sでは、エビングハウスの忘却曲線という言葉がでてきますが、どうしてもすべてを完璧に暗記することは難しく、時間が経つと忘れてしまいますが、定期的に思い出すことで知識を短期記憶から長期記憶へと変えることができます。

その他

本項冒頭の通り、資格学校で決められた学習の進め方に従うことは、スタートに過ぎず、それ以上に、何が必要なのかを考えて行動(学習)する必要があります。

例えば、復習課題を他の人が1回やっているところを自分は2回、3回やってみたり、いまいち理解できていない部分の解説動画を見たり、等の努力が必要です。

学科試験対策に関しては、資格学校のカリキュラムを完璧に熟せていれば、それ以外のものにも手をつけて良いと思います。(むしろ、そうすべきだと思います。)

ただ、ひとつ気を付けたいことは、必要以上にテキストや問題集を買わないことです。

様々なものに手を付けようとするあまり、新しいテキストや問題集を買ってしまう方がいますが、資格学校のテキストと問題集さえあれば、それ以上は必要ないですし、物を増やすと勉強した気になるだけで実際の習熟度は上がらないため、効果が期待できません。
それよりも、手持ちのテキストや問題集が破れるくらい繰返した方が効果があります。

新傾向問題(初出題)への対応

近年の学科試験では、初出題となる新傾向問題の割合が増加傾向にあります。

令和3年度の試験では、125問中50問(40%)の正答肢が初出題で、とりわけ、学科Ⅰ(計画)は20問中14問(70%)過去問の対応だけでは合格できない試験になっていることが窺えます。
※株式会社総合資格調べ

受験者はどのように対応すべきなのか。

結論からお伝えすれば、日常的に社会情勢へ関心を持ちながら、資格学校の予想問題を解くことです。

本試験では60%の過去問を確実に得点し、新傾向問題の3,4割を得点を目指す方が現実的です。

初出題の問題を個人でピンポイントに予想するのはかなり難しいですし、とても時間がかかり、過去問すら落としてしまいます。
そのため、過去問中心に学習を進め、資格学校の新傾向対策講座や模試等で新出題へ対応していくことが最も無難です。
また、試験問題は、社会情勢が反映されやすいため、日常的に建築に関するトピックスに関心を持ち、知識として蓄えておくことも必要になります。

この記事は前編です。後編は、以下のリンクからお進みください。

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