《一級建築士製図試験》エスキスの重要項目!【面積設定の考え方】

一級建築士 製図試験

Ohashi / 建築技術研究所 です。

一級建築士試験では、実務とは異なる試験的対応、受験テクニックがいくつも存在します。

その受験テクニックの中でも、エスキスで重要になるのは、動線に関すること、ゾーニングに関すること、です。

今回は、そのうちのゾーニングに関することで面積の考え方についてお伝えします。

  • 要求室の面積が「約○○㎡」の場合±10%が目安
  • 室の配置においては、室面積は下限(-10%)を意識する
  • ボリューム検討では、建築面積・延床面積は、指定された最大を意識する
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要求室の指定面積

要求室の面積への指示は、「約○○㎡」「○○㎡以上」「適宜」の3種類が基本となります。

「○○㎡以上」は、文字通り、指定面積以上の面積を設定することになり、「適宜」は、別途面積算定によります。(今回は割愛)

ここでは、「約○○㎡」についてのポイントをお伝えします。

基本的に「約○○㎡」は、その面積に±10%が目安となります。

(例)
「約200㎡」- 180㎡~220㎡

この考え方は、あくまで目安であり、その範囲から外れたからといってすぐに不合格になるわけではありませんが、この考え方ができるだけで、エスキスが楽になり。本試験で自分を助けてくれます。

エスキスでの具体的な考え方については、次項以降にまとめています。

エスキス時の考え方

エスキスでのボリューム検討は、指示されたままの面積で進めていけばよいです。

ただ、スパン割りの検討実際に室を配置していく時には、前項の考え方を基に下限(-10%)の面積を意識し、反対に、建築面積、延床面積は、指定された最大を意識します。

そのように意識することで、確実に納まる「器」を確保し、想定したゾーニング通りに室を配置できます。

特に、要求面積が大きい場合には、許容範囲が大きいため、その効果が顕著に表れます。

余ったスペースの埋め方

スペースが余った時、最初に考えるのが、最小で考えていた室面積を広げることです。
ただし、室面積が指定面積の+10%を超えることが無いように注意が必要です。

もし、室面積を広げてもスペースに余裕がある場合には、必要だと思われる室を自由に計画することもできます。

室を計画する際には以下の点に注意が必要です。

  • 面積が1コマ(柱1スパンで囲まれた範囲)を超えないこと
  • 要求室と同じ用途の室を計画しないこと

これらに該当すると、ボリュームを捌けていないと判断されて、減点されてしまう可能性があります。

また、トイレも余ったスペースに配置するということが往々にしてありますが、この場合も同様の理由で1コマを超えないように計画します。

まとめ

  • 要求室の面積が「約○○㎡」の場合±10%が目安
  • 室の配置においては、室面積は下限(-10%)を意識する
  • ボリューム検討では、建築面積・延床面積は、指定された最大を意識する
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