《一級建築士製図試験》基準階型エスキスのポイント【大空間の考え方】

一級建築士 製図試験

Ohashi / 建築技術研究所 です。

今回は、別記事〔令和3年度受験者か押さえたい5つのポイント〕で挙げた中から、基準階型の課題で重要となるエスキスの考え方についてお伝えします。

  • 大空間が基準階下部とそれ以外を跨ぐことはない
  • 基本は、基準階下部から大空間をすべて《はずす》
  • 最終手段として 基準階下部へ大空間をすべて《入れる》
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基本的な思考プロセス

基準階型の課題における大空間の捌き方には、【原則】【パターン1】【パターン2】があり、それらを順序立てて計画していきます。

【 原則 】

大空間が基準階下部とそれ以外を跨ぐことはない!

これは、基準階型エスキスの大原則です。

この原則が守られないと、計画が構造的に破綻することになり、合格できません。

パターン1

次に、先述の原則を守ったうえで以下の計画ができるか検討していきます。

【 パターン1 】

基準階下部から大空間をすべて《はずす》

【パターン1】は基準階型の構成で最もオーソドックスなパターンです。

このパターンで構成できる課題では、内部計画は、コアを除き基準階とそれ以外で別々に考えることができるため、計画がまとまりやすいです。

このパターンが適用できる時は、基準階部分の投影面積大空間の面積合計が計画可能な範囲内に納まる時です。

パターン2

【 パターン2 】

基準階下部へ大空間をすべて《入れる》

【パターン2】は、【パターン1】が使えなかったときのみ検討します。

【パターン2】では、【パターン1】よりも難しい点がいくつかあります。

スパン割り

【パターン1】において基本的なスパン割りは、基準階部分の計画により決定されます。
しかし、【パターン2】では、大空間上部は、大空間で採用したスパン割りがそのまま上がっていくことになります。
そして、そのスパン割りは、基準階の室面積も考慮したうえで決定されるため、難易度が上がります。

ちなみに、下階に柱がない部分に柱を設けてしまう(岡持ち柱・岡立て柱)と構造的NGとなり、合格できないので、注意が必要です。

※基準階型でない課題では、このような場合でも不合格にならなかったり、あえて標準解答例に出されたりしていますが、基準階型は、階数がそれより多いため、不合格に限りなく近いと思っていて間違いないかと思います。

基準階の面積

基準階の住戸の室面積と大空間の面積がうまく合わない場合、基準階の面積が過大になる可能性があります。

基準階の面積が過大になることの問題点は、基準階以外で面積が確保できなくなることにあります。

少し極端な例で、基準階の面積が要求された面積より1フロアあたり20㎡大きかった時、基準階部分が3フロアだとすると、全体で60㎡が過大となります。
つまり、低層階部分の1室分が使えなくなるということになります。

反対の見方をすれば、基準階の面積は、要求された面積から×1~0.9倍くらいで計画することで低層階部分の計画がしやすくなります。

まとめ

  • 大空間が基準階下部とそれ以外を跨ぐことはない
  • 基本は、基準階下部から大空間をすべて《はずす》
  • 最終手段として 基準階下部へ大空間をすべて《入れる》
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