《一級建築士製図試験》受験者必見!【エスキスにおける管理コアの取扱い】

一級建築士 製図試験

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エスキス手順がある程度理解できた受験者にとっては、管理コアの出来・不出来が最終的なプランの完成度に影響します。

今回は、エスキスにおける管理コアの取扱いについて私の考えをお伝えします。

  • 管理コアは、建物の角に配置しない
  • 管理コアの配置には、狙い所がある
  • 利用者と管理者の動線が交錯しないよう空間構成を成立させる
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管理コアの特徴

エスキスでは、利用者コアが建物中央部にあることが多いのに対して、管理コアは建物の端に寄ることが多いです。

また、コアの配置は、建物の各階に影響を与えることから、エスキスの早い段階で位置を決めてしまいがちです。

これらにより、エスキスを進めるために最も簡単な『建物の角』管理コアを配置した解答が散見されます。

建物の角に配置されることの問題点

建物角に管理用コアが配置されることの問題点は、そうなることによって、2面から採光・通風が確保できる居室にとって好条件の位置を、各階1箇所ずつ無条件に失ってしまうことにあります。

そもそも、エスキスの優先順位は、どんな時も利用者の室(≒居室)であり先に管理ゾーンの位置を決めてしまうこと自体が間違っています。

どこに配置すればよいか

受験者
受験者

じゃあ、管理コアはどこに配置すれば良いの?

一般的な例を挙げて説明します。

エントランスホール(以下EH)と受付機能のある管理室が要求されたとします。
EHと管理室は、下図のような位置関係になります。
(6分割されたうち左上が管理ゾーンです)

また、管理ゾーンからEHに向けて、動線を確保するため、下図のように廊下を計画します。

この時のコアの狙い目は、②か③です。
とりわけ、迷ったらに配置すべきだと考えます。

理由は、1階ではなく上階にあります。

上図の時の上階のホールと利用者用コアの関係は、下図のようになります。

仮に③’にコアを配置すると、②’も管理側の室でなければ、計画上、利用者ゾーンと管理ゾーンを分離しにくくなります。

それに比べて、②’にコアが配置された場合、③’が利用者の室でもよく、空間構成が成立しやすいのです。

ただ、条件次第では、③の可能性も十分にあります。

この段階のエスキスですべきことは、②・③の可能性を模索しつつ、①の可能性を排除することです。

エスキスにおいて検討すべきは、絶対的な不適合を排除することにあります。

まとめ

  • 管理コアは、建物角に配置しない
  • 管理コアの配置には、狙い目がある
  • 利用者と管理者の動線が交錯しないよう空間構成を成立させる
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