《一級建築士製図試験》基準階型課題では作図スピードが合否を分ける

一級建築士 製図試験

Ohashi / 建築技術研究所 です。

今回は、基準階型課題における作図スピードについてを書いていきます。

私が思う、一級建築士製図試験の本質は、【課題文の読取】【時間管理】【作業後の確認】の3つです。
この中でも、作図スピードは【時間管理】に影響します。

  • 差が付くポイントを検討する時間を確保
  • 図面の完成度を上げる
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差が付くポイントを検討する時間を確保

基準階型の課題では、基準階の計画で差が付きません。

また、低層階や外部計画も基準階の影響を受けるため、コミュセン型の課題よりも差が付かないこと多いです。

そこで、差が付くと予想されるポイントは以下の2つです。

①法規
②計画内容をアピールするための補足

また、これらを充実させるためには、以下の2つを必要とします。

【1】各段階毎のチェック
【2】試験後半の時間確保

それらを確実に行うためには、作図時間を短縮して時間を捻出するしかありません。

このため、安定した速い作図スピードが求められるのです。

図面の完成度を上げる

基準階型の課題で出題が予想されるパターンは次の2つです。

〈1〉1・2階+基準階
〈2〉B1階(地下駐車場)・1階+基準階

〈1〉の場合、要求室の階振分けにより受験者間で若干の差があるかもしれませんが、〈2〉の場合は、駐車場の出入口の計画で、外部計画の難易度が少し上がりますが、内部計画で受験者間で差が付くほどのパターンは生まれないのではないでしょうか。

全員が同じ課題を解く以上、試験の難易度は結果に影響しないため前出①・②をはじめとする【完成度】が、合否を分けることになります。

最後に私が法規で注意すべきだと思うポイントを挙げます。

法規で注意するポイント

法規で注意すべきポイントは、【採光】【高さ制限】もさることながら、【面積】だと思っています。

その理由は、基準階型の課題では、計算間違いをしているとそれが複数階あるため、簡単に面積オーバー(=不合格)になってしまうためです。
※試験での面積の限度及び面積計算は、課題文によるローカルルールが優先されることに注意してください。

また、隣地とのあきが少ない場合は、バルコニーの計画も注意すべきです。

例えば、隣地とのあきが2mの時、その上部に奥行き(芯々)2mのベランダを計画すると、越境してしまうため、その時点で不合格になります。
また、上部に構造物がある部分は、原則として避難通路として利用できないことも頭に入れておく必要があります。
そして、このパターンが道路境界の場合は、斜線制限緩和の後退距離がベランダの先端になることも忘れずに検討しましょう。

まとめ

  • 差が付くポイントを検討する時間を確保
  • 図面の完成度を上げる
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