《一級建築士製図試験》実力を出し切るために【ミスしやすい時間帯を知る】

一級建築士 製図試験

Ohashi / 建築技術研究所 です。

一級建築士製図試験は、6時間半という長い試験時間の中で実力を出し切らなければなりません。
しかし、その6時間半の試験時間すべてで、完璧な集中力を保つことは難しいです。

今回は、受験者のタイプ別にミスが少なくなるような試験の進め方について書いていきます。

  • 試験冒頭で入り込めない
  • 試験中盤で疲れてしまう
  • 試験終盤で疲れてしまう

受験者タイプを大きく分けると以上の3種類です。順番にご紹介します。

  • 試験冒頭で入り込めない方は、課題文を冒頭以外から読み始める
  • 試験中盤で疲れてしまう方は、集中力が切れる時を把握し、確認する
  • 試験終盤で疲れてしまう方は、予めチェックする内容を決めておく
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試験冒頭で入り込めない方

1つ目は、緊張して試験開始直後に集中できない方です。

精神的な面でいえば、資格学校の模試など、実践的な練習を積み「試験に慣れる」ことが必要かと思います。

一発勝負の試験なので、緊張してしまう気持ちは分かりますが、自分の気持ちを整える方法を見つけなければ、浮ついたまま試験を受けることになってしまうため、実力が出し切れません。

試験の進め方でいえば、課題文は、冒頭の設計条件からではなく、別のところから読み始めることをおすすめします。
これは、課題文冒頭の設計条件には、重要なことが書かれていることが多く、その部分の読み落としを防ぐためです。

具体的には、要点の設問から読むことです。

要点の設問から読むメリットとしては、冒頭の設計条件の読み落としを防ぐだけではなく、要点の設問にしか記載のない条件を落とすことがなくなります。また、計画内容が要点記述のための後付けの理由にならずに済みます。

試験中盤で疲れてしまう方

2つ目は、試験の中盤で疲れてきて集中力が切れてしまう方です。

割合的には、最も多いのではないかと思います。このような方は、日頃から、自分がいつ集中力が切れてしまうのか、また、その時、何をしているのかを把握すべきです。

さらに、2つに分けて対処法を考えます。

  • エスキス中盤~終盤で疲れてしまう
  • 作図中に疲れてしまう

エスキス中に疲れてしまう方

エスキス中に疲れてきて集中力が切れてしまう方は、チェックする時間でその部分を意識してチェックします。
特に、エスキスの前半(1/400のプラン前)でミスが多い人は、1/400のプランに移る前に課題文と照らし合わせて確認しておかないと、のちに大きな手戻りが発生しますし、ミスに気付かなければ不合格まっしぐらということも考えられます。

作図中に疲れてしまう方

作図は、各々ある程度決まった順序で描き進めることと思います。
その中でどの部分にミスが多いのかを把握するだけでも作図後のチェックがより有効になります。

また、同じ図面を長い時間見続けていると、間違った方向に進んでいても気づかないことがあります。
そのため、一度、小休憩を入れることで、先入観をリセットすることも、試験テクニックのひとつです。

試験終盤で疲れてしまう方

3つ目は、試験終盤で疲れて集中力が切れてしまう方です。

あとは最終のチェックを残すだけになると、少し気が緩みやすく、集中力が切れてします人がいます。
私も、このパターンでした。

このパターン最大の危険ポイントは、正確なチェックが行われない可能性があることです。

この試験は、1/400プランと作図がメインだと思っている方もいるかもしれませんが、本当の山場は、エスキスの前半(1/400プラン前の動線やボリューム検討)最終チェックです。
極論、すべての図面を描き終えてからが、本質的な試験のスタートだと思います。
それだけチェックは重要です。

このパターンの人は、特に予めチェックする内容を決めておく必要があります。また、集中力が切れたと感じた時の対処方法を考えておくとよいです。

私自身の経験から言えば、エスキス終了後と作図を完了して最終チェックに入る前にはトイレに行く時間を作って、気持ちを切り替えていました。

また、全受験者に共通して、延焼ラインや防火設備・特定防火設備の描き込みは、集中しているつもりでも落としていることが多いです。
チェック手順を確立してミスを防ぐように工夫しましょう。

まとめ

  • 試験冒頭で入り込めない方は、課題文を冒頭以外から読み始める
  • 試験中盤で疲れてしまう方は、集中力が切れる時を把握し、確認する
  • 試験終盤で疲れてしまう方は、予めチェックする内容を決めておく
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