以前に【図面を早く仕上げるただ1つの方法】という記事を書きました
【図面を早く仕上げるただ1つの方法】の記事の中で、エスキスを早く終わらせるには、《最初の読取りに時間をかけすぎないこと》《70~80点レベルのエスキスで諦めること》とお伝えしました。
しかし、これらは、今回お伝えする内容が出来ていることが前提の話であるため、今回は、エスキスを早く終わらせる方法について掘り下げてお伝えします。
- 「エスキスで考えること」と「事前にパターンを覚えておくこと」を分けてエスキスを進める
- 「検討する時間」=「手を動かしている時間」にする
時間を分ける
【図面を早く仕上げるただ1つの方法】では、《『考える時間』と『作業する時間』を分けることで、図面を仕上げるスピードが上がる》とお伝えしましたが、エスキスを早く仕上げる方法も基本は同じです。
簡潔にお伝えすると、エスキスを早く仕上げる方法は、「エスキスで考えること」と「事前にパターンを覚えておくこと」を分けてエスキスを進めることです。
6時間半で企画~作図までを終わらせなければならない製図試験においてすべてを始めからから考えていては時間が足りません。
つまり、エスキスは、とにかく手を動かして練習し、経験を積上げることで確実にレベルアップが期待できます。
始めのうちは時間がかかってしまい、これで良いのか、と不安になることもあるかと思いますが、とにかく継続することで、確実にできるようになります。
エスキスで考えること
エスキスの時間中に検討することは、主に以下の3つです。
- 〈動線計画〉
- 〈ゾーニング〉
- 〈ボリューム検討〉
反対の見方をすれば、この3つさえ完璧にできていれば、他で不十分な部分があっても、合格圏内に入るのは簡単です。
事前にパターンを覚えておくこと
室内のレイアウトや階高・スパンに合わせた階段は、複数の練習課題を通じてパターンを覚えておく必要があります。
また、教室等での使用人数による面積の算定や室のグルーピングに対して何㎡の室をいくつ組合わせたら、どのくらいの面積が必要か等の経験的な積上げがほしいところです。
手が止まる時間を減らす
エスキスの時間は、常に「検討する時間」=「手を動かしている時間」になるのが理想です。
手が止まっている時間は、検討している”つもり”になっているだけで、時間を有効に利用できていません。
エスキスをするうえで間違えたくないという心理が働くと、自分が合っていると思ったことだけを書きがちです。
しかし、エスキスでは、思ったことをとにかく書いてみて、検討が間違っているという記録を残すことも重要です。
検討の過程を残していなければ、考えが堂々巡りになってしまい、時間を浪費することもあります。
また、検討の過程は、絶対に消してはいけません。
練習課題においては、自分が行った検討がどこまで適切で、どこからが適切でなかったのかを検証するために利用できます。
まとめ
- 「エスキスで考えること」と「事前にパターンを覚えておくこと」を分けてエスキスを進める
- 「検討する時間」=「手を動かしている時間」にする